住宅ローンへの影響ポイント
- ・ キャッシング利用額は総返済負担率に含まれる
- ・ 返済を滞納した履歴などはネガティブな情報となる
- ・ きちんと返済していれば問題なし
住宅ローンを検討している方のなかには、審査に通るか不安に感じている方もいると思います。また、キャッシング利用履歴が住宅ローンに影響すると聞いて、関係性が気になっている方もいるでしょう。
結論、住宅ローンの審査にキャッシングの利用やその履歴が影響をおよぼす可能性はあります。金融機関によって審査基準は異なりますが、基本的には以下が影響ポイントです。
住宅ローンへの影響ポイント
本記事では、カードローンを含めたキャッシングの利用履歴が住宅ローンに影響するのかを解説するほか、審査で重視するポイントなども解説します。
アイフルをご検討の方へ
ここからの契約で対象者にもれなく現金1万円プレゼント※
ここからの契約で対象者にもれなく
現金1万円プレゼント※
※諸条件あり
住宅ローンとキャッシングは、どちらも融資を受ける点では同じですが、性質が異なります。例外もありますが、基本的には以下のような特徴があります。
キャッシング | 住宅ローン | |
---|---|---|
利用目的 | 自由 | 住宅購入 |
金利 | 高め | 低め |
保証人 | 不要 | 不要(土地や建物が担保になる) |
住宅ローンとは、新築・中古のマンションや建売住宅の購入などの際に、金融機関などから融資を受ける住宅取得専用ローンのことです。
マイカーローンなどと同じ目的別ローンのひとつで、複数あるローンのなかでも、金利は比較的低く設定されています。
住宅ローンのなかには、民間金融機関と住宅金融支援機構が提携して提供しているものもあります。
住宅の種類や契約者の状況によって異なりますが、一般的に住宅ローンの平均完済年数は30年~35年程度とされています。
また、住宅の購入費用だけでなく、以下のような居住を目的としたローンも、住宅ローンに含まれるので、覚えておきましょう。
住宅ローンの種類※ | 内容 |
---|---|
住み替えローン | 現在の住居を手放して、新規で購入する住宅への買い換えを目的としたローン |
借換えローン | 現在契約中の住宅ローンより有利な条件のローンへ借換えをするためのローン |
建て替えローン | 現在の住居の建て替えを目的としたローン |
リフォームローン | 修繕やバリアフリー化などリフォームを目的としたローン |
諸費用ローン | 消費税、不動産仲介手数料、保証料、登記料など住宅の取得にかかる費用を補うためのローン |
※名称は金融機関によって異なります。
一方でキャッシングとは、お金を借りる行為全般を指す言葉です。一般的にはクレジットカードのキャッシング機能を指すことが多いですが、広い意味では消費者金融や銀行のカードローンなどもキャッシングに含まれます。
キャッシングサービスは銀行や消費者金融などが提供しており、カードやスマホアプリを利用しての振込みや、ATMでの借入れが可能です。
利用限度額の範囲内であれば自由に借入れと返済を繰り返すことができるほか、担保・保証人なしで利用できるため、金利は比較的高く設定されている傾向があります。
また、目的別ローンのひとつである住宅ローンとは違い、キャッシングは基本的に利用目的が自由である点も特徴のひとつといえるでしょう※。
※商品によっては事業資金を対象外としている場合もあります。
カードローンを含めたキャッシングの利用は、住宅ローンの審査に影響する可能性があることを覚えておきましょう。
住宅ローンの審査基準は金融機関によって異なりますが、総返済負担率(年収に占める返済金額の割合)やカードローンなどの債務状況・返済履歴も審査の対象に含まれます。
キャッシングによる他社からの借入れは、総返済負担率に影響します。金融機関によっては実際に借入れをしていなくても、キャッシングの利用限度額が設定されていれば今後借入れする可能性があると見なされ、利用限度額で総返済負担率を計算することもあります。
また、キャッシングの返済履歴は信用情報のひとつとして記録されるため、返済状況が悪い場合は、信用情報に影響を与える可能性があります。
ただし、遅延なく返済ができていれば、基本的に問題はありません。なお、返済負担率や信用情報の詳しい内容は後述しているので、そちらをご覧ください。
キャッシングの有無に関係なく、住宅ローンを利用するのであれば審査について理解しておくことが大切です。
住宅ローンの審査内容は非公開ですが、一般的に重視されるポイントを解説します。
住宅ローンでは、以下のような契約者の属性が重視されます。
特に、完済時の年齢は70歳や80歳などの上限が設けられていることもあるので、事前に確認しておくことがおすすめです。
ローンを組む年数にもよりますが、借入時の年齢が高すぎる場合は、審査で不利になる可能性があります。
なお、一般的に完済時の平均年齢は70歳~80歳程度です。
総返済負担率は、カードローンやキャッシングなども含めた年収に占めるローン返済金額の割合のことで、以下のように計算ができます。
たとえば、年収500万円の方が年間返済金額100万円の借入れを返済する場合、総返済負担率は「100万円(年間返済金額)÷ 500万円(年収)× 100= 20%」です。
住宅ローンの審査では、総返済負担率も重視されるので覚えておきましょう。基準になる総返済負担率は金融機関によって異なりますが、一般的に30%~35%以下が目安になります。
なお、住宅ローンを契約するときの融資可能額は、住宅ローンを含めた総返済負担率を考慮して決定されます。
信用情報とは、キャッシングやローンの利用状況、延滞の有無など客観的な取引事実を登録した個人の情報です。
一般的に、住宅ローンを含めた融資の審査では、信用情報の照会をするため、重要な項目です。
信用情報に異動履歴が登録されている場合は、一般的にローンを組みにくい傾向があります。キャッシングなどの借入れがある方は、遅延・滞納をせずにしっかりと返済しましょう。
住宅ローンの審査に落ちる原因はさまざまですが、以下ではキャッシングが原因で住宅ローンの審査に落ちる主なケースを紹介します。
住宅ローンのお申込みでは、カードローンやクレジットカードのキャッシングなど、現在の借入状況をすべて申告しなければいけません。
金融機関は、審査の時点で信用情報などからほかの借入れも確認します。信用情報を登録している信用情報機関はJICC、CIC、KSC(全国銀行個人信用情報センター)の3つがあり、借入残高などの一部の情報は各機関で交流されています。
そのため、住宅ローンの申込時に申告漏れがあった場合は、金融機関に必ず知られてしまうので注意しましょう。
住宅ローンの審査では総返済負担率も重視されます。複数社から借入れをしている場合、総返済負担率を上げてしまっている可能性がある点は注意が必要です。
前述しているように、金融機関によっては実際の借入れの有無に限らず、それぞれの利用限度額で総返済負担率を計算することがあります。
たとえば、利用限度額50万円のカードローンを4社で利用している場合、実際には合計で40万円しか借入れしていなくても、200万円として計算される可能性があります。
年収400万円の方が、上記の状態で年間100万円の返済を予定する住宅ローンを組む場合の総返済負担率を考えてみましょう。
計算のパターン | 計算 | 総返済負担率 |
---|---|---|
利用限度額 | 300万円(4社の利用限度額+住宅ローン)÷400万円×100 | 75% |
実際の借入金額 | 140万円(4社での借入総額+住宅ローン)÷400万円×100 | 35% |
このように、複数社から借入れがある方は、返済負担率を大幅に上げてしまうことが懸念されます。
また、クレジットカードもキャッシング枠を設定していれば、その分が加算の対象になる可能性があることを覚えておきましょう。
過去にカードローンやクレジットカードを利用して、一定期間を超えた返済の遅延・滞納がある場合は、信用情報機関に異動情報として登録されている可能性があります。
一度登録された異動情報は、一定の期間残ってしまうため、注意が必要です。信用情報機関ごとに記録される主な異動情報の期間は、以下のとおりです。
異動情報 | CIC | JICC | KSC(全国銀行個人信用センター) |
---|---|---|---|
長期延滞 | 5年 | 5年 | 5年 |
保証履行 | 5年 | 5年 | 5年 |
任意整理 | - | 5年 | - |
自己破産 | 5年 | 5年 | 7年 |
前述しているように、異動情報がある場合は、審査に通過することが難しくなります。
参照:CICが保有する信用情報|信用情報とは|指定信用情報機関のCIC
キャッシングの利用者が住宅ローンの審査に通過するためには、事前の準備が大切です。
あくまでも参考程度になりますが、以下では、キャッシング利用者が住宅ローンの審査に通過するためのコツを紹介します。
ご自身の信用情報は、各信用情報機関に開示請求が可能なため、住宅ローンにお申込みする前に、確認しておくことがおすすめです。
もし、異動情報が登録されているようなら、お申込みを先延ばしにすることも選択肢として検討しましょう。
なお、開示請求の方法は、各信用情報機関によって異なるため、詳細は以下リンクよりご確認ください。
開示を申し込む | 開示サービス | 日本信用情報機構(JICC)指定信用情報機関
利用していないカードローンやクレジットカードは、できるだけ解約しておくとよいでしょう。カードローンやクレジットカードのキャッシング枠は、利用していなくても、利用限度額の分だけ総返済負担率に影響する可能性があります。
必ず利用限度額の分だけ加算されるわけではありませんが、不安材料は消しておいたほうがよいでしょう。
なお、クレジットカードに関しては、キャッシング枠を設定していなければ解約する必要はありません。
現在、ほかの金融機関から借入れをしている方は、少しでも融資の枠を広げるために、できる限り完済しておくことが大切です。
複数社から借入れをしていて返済が分散するようなら、おまとめローンや借換えローンを利用して、ひとつにまとめることもできます。
また、完済してすぐに住宅ローンへお申込みする場合は、すぐに信用情報に反映されないこともあるため、完済証明書を発行してもらうことも検討しましょう。
なお、金融機関によっては完済証明書の発行をしていないことがあります。このような場合は、代わりになる書面がないかを問い合わせしておくことがおすすめです。
アイフルでは、すでにアイフルをご利用中の方向けの「おまとめMAX」と、はじめてアイフルをご利用する方に向けた「かりかえMAX」を提供しています。
「おまとめMAX」「かりかえMAX」ともに、消費者金融カードローンだけではなく、銀行カードローン、クレジットカードのキャッシングも対象です。
複数の借入れを「おまとめMAX」や「かりかえMAX」でまとめることで、返済先を一元化できるため、計画的に早期の返済をめざすことができます。
WEBからのお申込みは、24時間365日対応しているので、複数の借入れをひとつにまとめたい方は、この機会にご検討ください。
カードローンを含めたキャッシングは、状況によって住宅ローンの審査に影響することがあります。ただし、基本的には、遅延・滞納がなくしっかりと返済をしていれば、それほど気にする必要はないでしょう。
また、複数社から借入れをしている方は、できるだけ完済しておくことが大切です。
アイフルでは、現在利用中の方向けの「おまとめMAX」と新規の方向けの「かりかえMAX」の2種類の商品をご用意しています。
複数社の返済をひとつにまとめたい方は、「おまとめMAX」「かりかえMAX」をご検討ください。
※銀行ローン、ショッピングリボのおまとめをご希望の場合、書類提出が必要です。
松崎 観月
大学卒業後、金融機関にて個人営業を担当し、資産運用の相談・保険販売などを経験する。退社後、CFP認定を取得。現在は金融に関する記事の執筆・監修を行う。
CFP®認定(日本FP協会)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士
アイフルを
ご検討中のお客様