建設業を営んでいる方のなかには、「入金までの期間が長い」「資材購入費を捻出できない」など、資金繰りに不安や課題を抱えている方もいるのではないでしょうか。
ファクタリングは、売掛金を売却することで早期に資金を調達できる手段です。資金繰りの課題を抱えやすい建設業界で多く活用されています。
本記事では、建設業が抱える資金繰りの課題や、ファクタリングが向いている理由を解説します。建設業がファクタリングを利用する際の注意点や選び方もあわせて紹介するので、ぜひご覧ください。
目次
建設業が抱える資金繰りの課題 建設業にファクタリングが向いている理由 建設業がファクタリングを利用する際の注意点 建設業がファクタリングを利用する際のポイント・選び方 資金繰りにお悩みの建設業者さまはAGビジネスサポートにご相談を 建設業のファクタリング利用に関するよくある質問 建設業の資金繰り改善にファクタリングの活用を建設業が抱える資金繰りの課題
建設業は、業界の特性上、資金繰りが厳しくなりやすい傾向があります。建設業で生じやすい資金繰りの課題として、主に以下の3つが挙げられます。
- 請負契約で工期も長い
- 材料費や人件費など支払いが先行しやすい
- 融資による資金調達が難しい場合がある
請負契約で工期も長い
建設業は、発注者の注文に基づいた工事を完成させ、引き渡すことによって報酬が発生する「受注請負契約」が基本です。
長期のプロジェクトでは工期が数年に及ぶこともあり、売上が入金されるまでの期間が長い傾向があります。
また、建設業では、元請けが工事の一部を下請けに依頼し、さらにその下請けが別の企業へ発注する「多層下請構造」が一般的です。こうした仕組み上、下請け企業ほど売上の入金まで時間がかかり、資金繰りに悩むケースが少なくありません。
材料費や人件費など支払いが先行しやすい
建設業では、工事が完了してから報酬が支払われるため、工事期間中に必要となる材料費や人件費、外注費などを先行して支払わなければなりません。
資金が不足すると、工事の進行に支障が出たり、下請け企業との信頼関係が崩れたりする可能性があります。特に、近年は建設資材の価格が高騰しており、先払いの負担が増加しています。
融資による資金調達が難しい場合がある
小規模な建設会社や個人事業主は、担保や信用力が十分でないことが多く、金融機関から融資を受けようとしても、希望どおりの資金調達が難しい場合があります。
また、建設業では、予想外の工期延長などにより、追加資材の購入や人件費などの急な支払いが発生するケースも少なくありません。しかし、融資は審査や手続きに時間がかかる傾向があるため、こうした急な資金需要に対応できず、資金繰りが厳しくなる場合があります。
建設業にファクタリングが向いている理由
ファクタリングとは、売掛金をファクタリング会社に買取ってもらい、資金化するサービスです。融資とは異なり、「債権の売買」(債権譲渡契約)にあたります。
特に売上入金までの期間が長い建設業にとって、資金繰りを安定させる手段となります。建設業にファクタリングが向いている主な理由は以下のとおりです。
- 最短即日で資金化できる
- 案件を受注しやすくなる
- 売掛先の信用力を重視した審査が行われる
- 売掛金の未回収リスクを回避できる
- 負債にならない
最短即日で資金化できる
ファクタリングを利用すれば、売掛金の入金期日を待たずに、最短即日の資金化が可能です。そのため、「売上はあるのに手元資金が足りない」という状況を回避でき、キャッシュフローの安定につながります。
特に、他業界と比べて入金までの期間が長い建設業にとっては、大きなメリットとなります。
案件を受注しやすくなる
案件を受注しやすくなり、売上の増加や事業拡大につながる点もメリットのひとつです。
大きな工事を受注すれば事業の成長につながりますが、材料費や人件費などの先行資金を捻出できないと、受注機会を逃したり、工事の進行に支障が生じたりすることがあります。
ファクタリングを利用すれば、工事に必要な資金を確保でき、大口案件の受注や追加工事にも対応しやすくなります。受注先の個別の与信基準や提出資料にも注意しつつ利用しましょう。
売掛先の信用力を重視した審査が行われる
ファクタリングの審査では、売掛先の信用力が重視される傾向があります。
融資の審査では、自社の業績や財務状況などが重視されるため、創業間もない建設会社や一人親方などは、希望どおりの資金調達ができないケースも少なくありません。
いっぽう、ファクタリングは「債権の売買」であり、ファクタリング会社にとっては「売掛金を回収できるかどうか」が重要です。そのため、自社の信用力に左右されにくい資金調達手段といえます。
売掛金の未回収リスクを回避できる
ファクタリングでは、原則として償還請求権のない契約を結ぶため、売掛金が回収できなくなっても利用者に支払義務は発生しません。
建設業は入金サイトが比較的長く、入金を待つ間に元請け企業や取引先が倒産すると、資金繰りが苦しくなったり、事業の継続自体に支障が生じたりする可能性があります。
ファクタリングを利用すれば、取引先の支払遅延や倒産によるリスクを回避することが可能です。元請け企業への売上依存度が高い下請け企業も、安定的に資金を確保しやすくなり、連鎖倒産のリスクを防止できます。
負債にならない
ファクタリングは、資産である売掛金を売却して資金を調達する仕組みのため、利用しても貸借対照表上の「負債」が増えません。
そのため、今後金融機関から融資を受ける際や、国・地方公共団体が発注する公共工事を請け負う際の審査でも、財務状況が安定していると評価されやすくなります。
いっぽう、金融機関から融資を受けた場合は、借入金として負債に計上され、自己資本比率に影響を与える可能性があります。
ただし、ファクタリングの利用はキャッシュフローなどからも判明します。今の負債か将来の売掛の減少のどちらが財務的に評価されるのか、また、未回収リスクの回避などと総合的にどう評価されるのか考慮して利用しましょう。
建設業がファクタリングを利用する際の注意点
ファクタリングは、資金繰りに悩む建設業者にとってメリットの多いサービスですが、注意点もあります。以下の2点を押さえておきましょう。
- 審査に通過する必要がある
- 手数料が発生する
審査に通過する必要がある
ファクタリングは、自社の経営状況に左右されにくい資金調達方法ですが、審査に通過できないケースもあります。審査に通りにくくなるのは、一般的に以下のようなケースです。
- 売掛先の経営状況がよくない
- 売掛先との取引実績が浅い
- 売掛金の入金サイトが長い
- 利用者の信用力が低い
ファクタリングを利用する際は、信用力が高い売掛先や入金サイトが短い売掛先を選ぶことで、審査に通りやすくなる可能性があります。
手数料が発生する
ファクタリングを利用すると、手数料が発生します。買取金額から手数料を差し引いた金額がファクタリング会社から入金される仕組みです。
手数料は、ファクタリング会社や取引形態、審査結果によって異なります。
| 取引形態 | 一般的な手数料相場 |
|---|---|
| 2社間ファクタリング | 8%~18%前後 |
| 3社間ファクタリング | 2%~9%前後 |
手数料の負担が大きいと、キャッシュフローが不安定になったり、利益を圧迫したりする可能性があるため、契約前に手数料をしっかり把握し、資金計画を立てることが重要です。
建設業がファクタリングを利用する際のポイント・選び方
手数料や資金化のスピード、買取条件などはファクタリング会社によって異なります。以下のポイントに注目し、目的や資金繰りの状況に合ったファクタリングを選びましょう。
- 2社間ファクタリングでの取引が可能か
- 手数料が高くないか
- 資金化までの時間が早いか
- 入金サイトが長い売掛金でも利用できるか
- 買取限度額はいくらか
- 信頼できるファクタリング会社か
2社間ファクタリングでの取引が可能か
資金調達を急ぐ場合や、売掛先にファクタリングの利用を知られたくない場合は、2社間ファクタリングに対応している会社を選びましょう。
2社間ファクタリングは、ファクタリング会社と利用者の2社間で契約を結ぶ取引形態です。利用者が回収した売掛金をファクタリング会社に支払う仕組みのため、売掛先に通知する必要がありません。
いっぽう、3社間ファクタリングは、売掛先がファクタリング会社に直接売掛金を支払う仕組みです。売掛先の承諾が必要となるため、売掛先にファクタリングの利用が知られます。
手数料が高くないか
建設業は取引金額が高額になることが多く、手数料の差がキャッシュフローに影響しやすい傾向があります。できるだけ手数料の低いファクタリング会社を選び、資金調達コストを抑えましょう。
一般的に、3社間ファクタリングは、2社間ファクタリングと比べて手数料が低めです。ただし、実際の手数料は、売掛金の額や売掛先の信用力などをもとに個別に決まります。
資金化までの時間が速いか
急な支払いに対応したい場合は、資金化までの時間を確認しましょう。
最短即日の資金化に対応しているファクタリング会社を選べば、迅速な資金調達が可能です。また、オンラインで申込みから入金まで完結するサービスや必要書類が少ないファクタリングは、手続きがスムーズに進む傾向があります。
面談や契約時も来店不要か、書類の郵送が発生しないかなども確認しておくとあんしんです。
入金サイトが長い売掛金でも利用できるか
ファクタリング会社によっては、買取可能な売掛金の入金サイトに「90日以内」「180日以内」などの制限を設けている場合があります。これは、入金サイトが長くなるほど、ファクタリング会社側の未回収リスクが高まるためです。
ファクタリングを利用する際は、保有している売掛金が買取対象であるかどうかを確認しましょう。また、入金サイトが長いほど、手数料が高くなりやすい点にも注意が必要です。
買取限度額はいくらか
高額な請求書でファクタリングの申込みを検討している場合は、買取限度額も確認しましょう。ファクタリング会社によっては、買取可能な請求書に限度額を設けている場合や、取引金額が大きいと審査に時間がかかる場合があります。
いっぽう、少額での利用を検討している場合は、下限の確認が必要です。ファクタリング会社によっては、請求書の一部の買取に対応しているケースもあります。
信頼できるファクタリング会社か
ファクタリングは、建設会社や一人親方の資金調達手段として有効ですが、なかにはファクタリングと称して違法な貸付をする業者も存在します。
公式サイトや担当者の対応などを確認し、信頼できるファクタリング会社を選びましょう。主なポイントは以下のとおりです。
- 公式サイトに会社情報が明確に記載されている
- 担当者が丁寧に対応してくれる
- 事例や実績が紹介されている
- 経営状況が安定している
- 建設業界の事情を考慮して柔軟に対応してくれる
資金繰りにお悩みの建設業者さまはAGビジネスサポートにご相談を
AGビジネスサポートでは、売掛債権をお持ちの国内法人さま・個人事業主さまに申込みいただける「売掛債権ファクタリング」を提供しています。
上場企業であるアイフルのグループ企業が提供しており、また一般社団法人オンライン型ファクタリング協会に加盟しているなど、あんしんして利用いただける体制を整えています。
手数料の低い3社間取引と、取引先に開示不要の2社間取引に対応しており、最短即日の資金化が可能です。資金繰りに不安がある建設業者さまは、ぜひ一度AGビジネスサポートにご相談ください。
建設業のファクタリング利用に関するよくある質問
ファクタリングの利用を検討している建設業者の方に向けて、よくある質問を紹介します。
一人親方でもファクタリングが利用できる?
近年は個人事業主を対象としたサービスが増え、少額の買取やオンライン完結での契約に対応するなど、日々の現場作業で多忙な一人親方にとっても利用しやすい環境が整っています。
ただし、個人事業主が売掛先となる売掛金は買取対象外となるケースが多いため、事前に確認しましょう。
注文書でもファクタリングが利用できる?
一般的なファクタリングは「請求書」を売却して資金化しますが、一部のファクタリング会社では「注文書」の買取に対応している場合があります。
注文書ファクタリングは、請求書の発行を待たず、案件を受注した段階で資金を調達できるため、特に支払いが先行しやすい建設業にとってメリットの大きいサービスです。
いっぽうで、注文書の買取に対応するファクタリングは限られており、また手数料が高くなりやすいなどの注意点もあります。
建設業の資金繰り改善にファクタリングの活用を
建設業は一般的に工期が長く、請負契約や下請け構造などの特性から、資金繰りに悩みを抱えやすい業種です。
売上が立っていても、手元の資金が不足すれば、工事の進行に支障が出たり、下請け企業との取引に影響したりする可能性があります。
ファクタリングを利用すれば、早期に資金を調達できるため、資金繰りが安定しやすくなり、大口案件の受注にもつながります。手数料などの注意点も押さえ、資金繰りの改善にファクタリングを活用しましょう。
