不動産担保ローンは、不動産を担保として設定するローンです。更地であれば土地、建物が建っている土地なら土地と建物の両方を担保とすることが一般的です。
しかし、一般的ではありませんが、建物のみを担保として不動産担保ローンを利用するケースもあります。本記事では、どのようなときに建物のみを担保として利用できるのか、また、審査通過が厳しくなる状況についてまとめました。審査通過のための対処策も紹介するので、ぜひご覧ください。
目次
不動産担保ローンは建物のみを担保に設定できる 不動産担保ローンの審査通過が難しくなる建物のみ以外のケース 不動産担保ローンの審査通過が厳しいときに実施したい対処策 不動産担保ローンはAGビジネスサポートにご相談ください 建物のみを担保とする不動産担保ローンに関するよくある質問 まとめ不動産担保ローンは建物のみを担保に設定できる
不動産担保ローンは、担保物件の評価が融資額決定に大きな影響を及ぼします。土地と建物をそれぞれ評価し、合算して物件評価額とするため、建物に担保としての十分な価値があれば、建物のみを担保とすることが可能なケースもあります。
ただし、金融機関によって担保とする不動産の評価方法やローンの審査基準が異なるため、必ずしも建物のみを担保にできるわけではありません。建物だけを担保としたい場合は、申込先の金融機関が対応しているか確認しましょう。
建物のみを担保とすると審査通過が難しくなる可能性がある
担保として適切かどうかは、安全性・確実性・流動性の3つの要素から判断されることが一般的とされています。
担保不動産を判断する要素
| 安全性 | 維持管理がしやすく、権利を主張しやすいこと |
| 確実性 | 将来にわたって、価格や収益が確実であること |
| 流動性 | 譲渡(売却)しやすいこと |
たとえば、耐用年数を超えており将来的に崩壊のリスクがある建物は安全性が低いと考えられます。また、建物自体に問題がなくても、建物に関する裁判が進行している物件なども安全性が低いと考えられるため、担保としての価値が低くなる恐れがあるでしょう。
また、賃貸マンションや賃貸オフィスのような収益物件の場合、空室が多く、安定した収益を見込めないものは確実性が低いと判断されることが一般的です。過疎化が進み、地価下落が続いている土地も確実性が低いとされる可能性があります。
不動産の売買が活発ではない地域の物件や、山林地や離島などにあり購入希望者が少ないと思われる物件も、流動性が低いと判断されることが多いです。
3つの要素のうちひとつでも低い場合は、担保不動産の価値が低いと判断され、借りられない、または借りられる金額が低くなる可能性があります。
不動産担保ローンの審査通過が難しくなる建物のみ以外のケース
建物のみを担保とするケースでは、建物の安全性・確実性・流動性が高く、評価額が十分に高いことが求められます。担保物件によっては審査通過が難しくなったり、審査には通過しても希望する融資額を受けられなかったりすることがあるでしょう。
また、建物のみを担保とするケース以外にも、以下のいずれかの状況に当てはまるときは、審査通過が難しくなる可能性があります。
- 複数の名義人がいる不動産を担保とする場合
- 抵当権が設定された不動産を担保とする場合
- 既存不適格建築物を担保とする場合
- 借地権付き建物を担保とする場合
- 再建築不可物件を担保とする場合
- 市街化調整区域の物件を担保とする場合
各状況を解説します。
複数の名義人がいる不動産を担保とする場合
共同名義や共有名義になっているなど、複数の名義人がいる物件を担保とする場合は、権利の変動が見込まれるため、確実性が低いと判断されます。
また、権利の変動が生じない場合でも、売却の際にはローン申込者以外からも同意を得なくてはならないため、手間がかかり、迅速な売却を実現しにくい(=流動性が低い)と考えられ、担保としての評価が下がる可能性があります。
抵当権が設定された不動産を担保とする場合
すでに担保として設定されている物件を、別のローンにおいても担保として利用することは可能です。しかし、抵当権が設定された順に請求権が発生することが一般的なため、二番抵当や三番抵当の物件では、貸付側(金融機関)は資金回収が困難になる恐れがあります。
評価額と融資額のバランスにもよりますが、すでに多額のローンの担保物件として利用されている不動産は確実性が低いと判断される傾向にあり、審査通過が難しくなったり、融資額が低く設定されたりする可能性があるでしょう。
既存不適格建築物を担保とする場合
既存不適格建築物とは、現行の建築基準には合わない建物です。建築当時の基準には合っていたと考えられるため違法建築物ではありませんが、増改築や建て替え、用途変更の際には、現行の規定に適合させる必要があります。
そのため、現行の建築基準に合っている適格建築物と比べると、流動性が低いとされる恐れがあります。不動産担保ローンの審査通過が難しくなることや、融資額が低くなる可能性もあるでしょう。
借地権付き建物を担保とする場合
借地権付き建物とは、土地を所有せず、借地の状態で建てられた建物です。将来的に土地の権利変動が見込まれるため、確実性が低いと判断される傾向にあります。
不動産担保ローンは融資額が大きく、借入期間も長引くことが多いです。貸付側(金融機関)が土地の権利変動に巻き込まれる可能性も想定されるため、審査通過が難しくなると考えられます。
再建築不可物件を担保とする場合
再建築不可物件とは、建て替えが許可されない物件のことです。一般的には、接道(物件が面している道路)が道路の基準を満たさないケースを指します。
建物が古くなっても建て替えられないため、流動性が低いと判断されることが少なくありません。不動産担保ローンの担保として利用できなかったり、融資額が低くなったりする可能性があります。
市街化調整区域の不動産を担保とする場合
市街化調整区域とは、無秩序な市街化を防ぐことを目的として、建て方や規模に制限が課せられる地域のことです。市街化区域と比べて地価が下がる傾向にあり、担保としての価値も低いと判断されることが少なくありません。
市街化調整区域の物件は市街化区域の不動産と比べると取引が活発に実施されていないため、流動性が低いと判断されることが多いです。また、融資額が抑えられる可能性もあり、注意が必要です。
不動産担保ローンの審査通過が厳しいときに実施したい対処策
建物のみを担保とするケースを含め、担保物件によっては不動産担保ローンの審査通過が難しくなることがあります。
審査通過が難しいときや融資金額が希望よりも低いときは、次の対処策を検討してみましょう。
- 担保物件を変更・追加する
- 不動産担保ローン以外の資金調達方法を検討する
- 別の金融機関に相談する
各対処策について解説します。
担保物件を変更・追加する
担保としての価値が低いと判断されると、審査の通過が難しくなるだけでなく、融資額が低く抑えられることがあります。
担保にしたい物件に問題があると思われるときは、より高い価値を持つと判断されそうな不動産を担保物件に設定したり、担保物件を追加したりすることで、高額の融資を受けられるかもしれません。
不動産担保ローン以外の資金調達方法を検討する
担保として活用できそうな物件がない場合や、適切な担保物件がない場合は、別の資金調達方法を検討してみましょう。
たとえば、カードローンやフリーローンのように担保不要で利用できる無担保ローン、現在暮らしている住宅を担保とし、毎月利息だけを支払うリバースモーゲージ、WEB経由で不特定多数の方に出資を募るクラウドファンディングなども検討できます。
別の金融機関に相談する
金融機関ごとに、担保物件の評価方法や基準、不動産担保ローンの審査基準が異なります。ある金融機関の不動産担保ローンの審査には通過できなくても、別の金融機関に相談すれば、審査に通過できることや希望する金額の融資を受けられる可能性があります。
不動産担保ローンはAGビジネスサポートにご相談ください
「AGビジネスサポート」では、審査や返済の不安についてお電話で相談してから申込みに進んでいただけます。不動産担保ローンをはじめて利用する方、別の金融機関での審査に通過しなかった方も、一度お問合せください。
最高5億円までの融資に対応する不動産担保ビジネスローン(詳細はこちら)は契約利率2.99%~11.80%、最高5,000万円まで借入れいただける不動産担保カードローン(詳細はこちら)は実質年率5.0%~11.90%と低金利を実現しています。
すでに抵当権が設定されている不動産を担保にお考えの場合も、ぜひお問合せください。事前の簡易審査では不動産評価額を最短1日でご連絡します(※)。
(※)
法人契約の場合は原則代表者の連帯保証が必要。担保提供者の連帯保証が必要な場合があります。
建物のみを担保とする不動産担保ローンに関するよくある質問
不動産担保ローンをご検討の方のなかには、建物のみを担保として利用したいと考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。建物のみを担保とする場合によくある質問とその答えを紹介します。ぜひ申込みの前にチェックしてください。
Q.マンションなどの収益物件を担保に設定できる?
賃貸マンションなどの収益物件や投資用物件も、不動産担保ローンの担保として設定できることがあります。ただし、金融機関によって担保の基準が異なるため、申込みの前に確認しておきましょう。
Q.土地のみを担保として不動産担保ローンを利用できる?
更地の場合なら、土地のみを担保とすることは可能です。いっぽう、建物が建っている土地の場合、土地のみを売却することは難しいため、流動性が低いと判断され、不動産担保ローンの担保として利用できない可能性があります。
ただし、借入期間や借入額によっては担保として活用できることがあるかもしれません。申込みの前に、金融機関に相談しましょう。
まとめ
建物のみを担保として不動産担保ローンを利用できるケースはあります。しかし、建物の価値や流動性、安全性などを総合的に判断されるため、審査通過が難しくなることや、希望額を借りられないこともある点に注意が必要です。
もし審査に通過しなかったときや希望額の融資を受けられなかったときは、土地も担保にしたり、別の不動産を担保に設定したりといった方法を検討できます。担保不動産を変更することで、審査に通過しやすくなるケースや融資額が増えるケースも少なくありません。
また、別の金融機関の不動産担保ローンに申込むのもひとつの方法です。金融機関ごとに審査の判断基準は異なるため、担保にする不動産が同じでも、審査結果が異なる可能性があります。
資金調達方法は、不動産担保ローンだけではありません。担保を設定しない無担保ローンや、担保物件に暮らしながら利息のみを返済するリバースモーゲージ、不特定多数の投資家を募るクラウドファンディングなど、多様な方法を検討できます。調達したい金額や利便性なども考慮し、最適な方法を見つけてください。
