不動産担保ローンと住宅ローンの違いとは?併用できるケースや申込み時の注意点を解説

公開日:2023-09-01 更新日:2025-11-28
不動産担保ローンと住宅ローンの違いとは?併用できるケースや申込み時の注意点を解説

不動産担保ローンと住宅ローンは、どちらも不動産を担保として融資を受ける方法ですが、その性質は大きく異なります。

また、住宅ローンを利用中に自宅を担保として不動産担保ローンを利用できるかどうか気になる方もいるのではないでしょうか。

本記事では、不動産担保ローンと住宅ローンの違いを紹介するほか、2つのローンを併用できるケースや申込み時の注意点を解説します。

不動産担保ローン

不動産担保ローンと住宅ローンの違い

不動産担保ローンとは、保有している不動産を担保にしてお金を借りるローン商品のことです。原則として利用目的が自由な場合が多く、幅広い用途に利用できます。

いっぽう、住宅ローンとは、一戸建てを建築したり、新築・中古のマンションや建売住宅を購入したりする際に融資を受けられるローン商品のことです。

不動産担保ローンとは違い、住宅ローンは住むための不動産を購入するために利用するローンで、リフォームや住宅ローンの借換えなど、いくつかの種類があります。

不動産担保ローンと住宅ローンは、不動産を担保に入れる有担保ローンという面で共通していますが、さまざまな点が異なります。

金融機関によって詳細は異なりますが、一般的な不動産担保ローンと住宅ローンの主な違いは以下のとおりです。

ローン 不動産担保ローン 住宅ローン
資金の使いみち 原則として自由 居住用不動産に関する費用(購入、新築、増築など)
担保不動産 幅広い不動産が対象 自己居住用不動産に限定
その他 金利:高い
団体信用生命保険:利用条件として加入を義務付けていることが少ない
金利:低い
団体信用生命保険:あり

それぞれ詳しく解説します。

融資を受けた資金の使いみち

不動産担保ローンは、原則として使いみちが自由であり、生活資金や結婚資金など幅広い用途で利用できる有担保型のフリーローンです。また、事業資金として利用できる事業者向けの不動産担保ローンもあります。

いっぽう、住宅ローンは住むための不動産を購入するために利用するローンとなるため、使いみちもその不動産の購入に関するものに限定されることが特徴です。

たとえば、土地や建物の購入資金、住宅の改築費用、住宅ローンの借換えなど不動産に直接関連する費用が該当します。そのほか、火災保険、保証料、印紙税、仲介手数料など諸費用の支払いにも利用できます。

担保にできる不動産の条件

不動産担保ローンは、抵当権を設定できる不動産であれば幅広く担保の対象となります。本人名義以外にも、家族や親族(3親等以内)が保有する不動産も担保として提供が可能であり、金融機関によっては第二抵当でもよい場合があります。

いっぽう、住宅ローンは、融資対象となる不動産を担保に入れることが一般的です。また、担保に入れる不動産には、以下のような細かい条件も設定されています。

  • 第一抵当でなければならない
  • 建物だけを担保にできない

その他(金利、団体信用生命保険など)

不動産担保ローンと住宅ローンは、金利や団体信用生命保険の有無に違いがあります。

金利は住宅ローンのほうが低く設定されており、0.6%~0.8%程度(2025年9月時点)から提供されていることが多いです。

いっぽう、不動産担保ローンは、原則として使いみちが自由なため、金融機関にとってリスクが高くなる傾向があります。そのため、下限金利は2%~3%前後(2025年9月時点)であることが多いです。

また、一般的に住宅ローンは団体信用生命保険の加入が必要ですが、不動産担保ローンは利用条件として団体信用生命保険の加入を義務付けていることが少ない傾向があります。

なお、あくまでも一般的な不動産担保ローンと住宅ローンの違いのため、金融機関によって内容が異なります。詳細は各金融機関に問い合わせて確認しましょう。

住宅ローン返済中でも不動産担保ローンを借りられるケース

不動産担保ローンと住宅ローンの併用が難しいケースとして、住宅ローンを返済中のマイホームを担保とするケースがあります。

金融機関にとっては債権回収リスクが高まる融資となるため、審査に通らない恐れがあります。また、申込みはできても、通常より審査に時間がかかったり、利用限度額が低くなったりする可能性が高いでしょう。

このように、住宅ローンと同じ担保不動産だと、不動産担保ローンの利用が思うように進まない場合があることも考慮したうえで、住宅ローンの返済中でも不動産担保ローンを借りられる可能性が高いケースを紹介します。

①住宅ローンを繰上返済しているケース

不動産担保ローンの借入可能額は、一般的に不動産評価額の6~8割とされています。不動産担保ローンを申込んだ時点での不動産の担保価値が、住宅ローン残高を上回っていれば、借入れできる可能性が高まります。

そのため、積極的な繰上返済で住宅ローンの残債を減らしておくと、不動産担保ローンを併用しやすいでしょう。

②頭金を入れて不動産を購入しているケース

住宅ローンの契約時に頭金(自己資金)を多く出せば出すほど、借入金額は少なくなり、返済の負担は抑えられます。

たとえば、5,000万円の物件で頭金が500万円の場合と2,000万円の場合では、借入金額に1,500万円の差が生じます。同じ利率、同じ年数で返済を続けるとすれば、後者のほうが負担は少ないでしょう。

このように、住宅ローンの借入金額が少なければ、不動産担保ローンで新たに借入れても返済能力に問題がないと判断され、審査に通過する可能性は高いでしょう。

③住宅ローンの返済に終わりが見えているケース

住宅ローンを返済中ではあるものの、完済が目前に迫っているケースは、不動産担保ローンの審査に通りやすいと考えられます。

このときの考え方のポイントは、もうすぐ完済できるという点ではなく、住宅ローンの残高が不動産の担保価値を下回っているという点です。

先述のとおり、不動産担保ローンは住宅ローンよりも不動産の評価がやや低い傾向があります。不動産の担保価値が住宅ローン残高を上回っているかどうか、申込み前の検討が大切です。

④建物のみに住宅ローンを利用しているケース

人によっては土地を持っており、建物部分のみ住宅ローンを利用する場合があります。たとえば、以下のようなケースが該当します。

  • 土地を相続した場合
  • 建替えをする場合
  • 土地のみ自身の資金で購入する場合

建物部分のみ住宅ローンを利用する場合でも、一般的に土地と建物の両方を抵当に入れる必要があります。ただし、土地の評価額分は余力が生まれるため、不動産担保ローンを利用できる可能性があります。

⑤不動産の評価額が上がっているケース

不動産担保ローンの担保評価額は変動し、上がることがあります。

  • 住宅ローンで購入した自宅のエリアが当時より人気が高くなっている
  • 住宅ローンの利用後に再開発が行われた

上記のように、不動産価格が低い時期に住宅ローンを利用し、何らかの理由で不動産の評価額が上がっていると考えられる場合、上昇分だけ余力が生まれるため、住宅ローンを返済中でも不動産担保ローンを利用できる可能性があります。

住宅ローンの返済中に不動産担保ローンを借りるときの注意点

住宅ローンの返済中に不動産担保ローンを利用する場合には、いくつかの注意点があります。不動産担保ローンの申込み前に確認しておきましょう。

住宅ローン残高と不動産の担保価値を確認する

住宅ローン残高が不動産の担保価値を下回っていれば、申込者に対する返済能力への不安を抑えられます。また、担保不動産の評価も高まり、不動産担保ローンを利用しやすくなります。

そのため、不動産担保ローンの申込みにあたっては、住宅ローン残高と不動産の担保価値の把握が重要です。

不動産の担保価値を自己判断するのは難しいですが、金融機関によっては正式に申込む前でも担保価値を診断してくれる場合があるため、一度相談してみましょう。

また、不動産の担保価値の算出方法は金融機関によって異なるため、複数の機関に事前診断を申込むのもおすすめです。

抵当権の順位を確認する

不動産担保ローンは住宅ローンと違い、抵当権の順位にはそれほど厳しくありません。たとえ抵当権が2位以下の不動産であっても、担保として契約できる不動産担保ローンは一定数存在します。

しかし、不動産担保ローンで抵当権の順位を1位とすることを条件とする金融機関もあるため、住宅ローンの完済前で抵当権1位の条件が難しい場合は注意してください。また、抵当権の条件は金融機関へ事前に確認しておきましょう。

住宅ローンと不動産担保ローンの金利の違いに注意する

不動産担保ローンは、住宅ローンに比べて金利がやや高めの傾向があります。

金利はわずかな差でも返済金額に影響します。不動産を担保とするローンだからといって、細かな条件を確認しないまま契約すると、返済が思わぬ負担になるので注意してください。

不動産担保ローンの利用前には、金利を確認のうえ毎月の返済金額を割り出し、無理のない範囲での利用が大切です。返済シミュレーションを行い、融資後の返済を具体的にイメージしておきましょう。

住宅ローン返済中でも「不動産担保ビジネスローン」へご相談を

住宅ローンを返済中でも、事業の開業や拡大に向けて必要な資金を準備したいとお考えなら、AGビジネスサポートの不動産担保ビジネスローン(詳細はこちら)がおすすめです。簡易診断は最短で1日、融資までは最短で3日と、スムーズな手続きで事業をサポートします(※)。

住宅ローンとの併用だけでなく、事業の赤字決算、銀行のリスケ中など、事業を取り巻く困難な状況にも、積極的な融資実行を検討します。まずはお電話かWEBでお問合せください。

(※)

法人契約の場合は原則代表者の連帯保証が必要です。また、担保提供者の連帯保証が必要な場合があります。

まとめ

不動産担保ローンと住宅ローンは、どちらも不動産を担保として融資を受けるローン商品ですが、資金の使いみちや担保不動産が異なります。融資を受ける際は、それぞれの違いを理解したうえで利用を検討しましょう。

また、基本的に住宅ローンと不動産担保ローンを同時に利用するのは難しいですが、不動産の担保価格が住宅ローンの残債よりも上回っていれば、不動産担保ローンと併用できる可能性があります。

住宅ローンを返済中に不動産担保ローンを利用したい場合は、住宅ローンの残高を把握し、信頼できる金融機関に相談することをおすすめします。

AGビジネスサポートの「不動産担保ビジネスローン(詳細はこちら)」では、住宅ローン返済中であっても、現在の事業内容から積極的に融資実行を検討します。不動産の担保価値の調査も含めて、AGビジネスサポートの丁寧なサポートで事業者さまの疑問や不安にお答えします。

不動産担保ローン
竹下 昌成

この記事の監修者

竹下 昌成

竹下FP事務所代表、㈱メディエス代表取締役、TAC専任講師。兵庫県西宮市在住、昭和46年生まれ。立教大学卒業後、池田泉州銀行、日本GE、タマホームなどを経て現職。タマホームFPとして600件超のFP相談実績あり。サラリーマン投資家として不動産賃貸業をスタート、それだけで生活できるようになったので卒サラ。現在は大家業をメインに講師や執筆活動、相談業務でのんびりと過ごしています。得意分野は不動産投資や住宅購入など。お気軽にご相談ください。

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不動産担保ローンと住宅ローンの違いとは?併用できるケースや申込み時の注意点を解説

更新日:2025-11-28