質屋でお金を借りる方法は？利用の流れやメリット、デメリットを解説

そもそも質屋とは

質屋とは、財産的価値のある品物を担保として、顧客へお金を貸付ける業者です。顧客が持参した財産的価値のある品物（質草）を預かり、その査定額に基づいて融資を行います。

たとえば、保有している宝石を担保として提供し価値が10万円と評価されたら、8万円を借りられるイメージです（借りられる金額は質屋によって異なります）。

なお、一般的に返済期限（流質期限）は3ヶ月です。期限内に元金と利息を支払う必要があり、完済できれば質入れした品物を取り戻せます。

期限を過ぎても返済できないと、質入れした品物の所有権は質屋に移り、売却されます（質流れ）。質屋側からすると、質流れが発生したときは、担保の品物を売却して貸したお金を回収するのです。

質屋は品物を担保に融資を行うため、顧客本人の信用情報に基づく審査を行いません。信用情報に問題がある方でも、質入れする品物次第ではすぐにお金を借りられるため、短期的な資金調達をする手段のひとつとなります。

質屋に質入れできるもの

質屋によって差があるものの、法律に違反しないさまざまな商品が、質入れの対象となります。質屋で担保となる代表的な品物は以下のとおりです。

• 時計
• 貴金属・宝石
• カメラ
• 楽器
• バッグ
• パソコンOA機器
• 家電製品
• 衣料品（毛皮や和服など）
• 内装品
• 金券（商品券）

価値が高い品物を質入れするほど、多くのお金を借りられます。質屋に品物を持ち込む際には、できるだけ購入したときに近い状態で持参するとよいでしょう。

また、事前にどのようなものを質入れできるか、利用を検討している質屋に確認しておくことをおすすめします。

質屋でお金を借りるときの流れ

質屋でお金を借りるときの流れは、概ね以下のとおりです。

• 来店して身分証明書と質に入れたい品物を見せる
• 品物の査定を受ける
• 融資可能な金額を提示される
• 査定内容に同意したら成約する
• 実際に融資を受ける（現金と質札を受け取る）
• 流質期限までに完済する（できなければ質流れ）

返済期限は一般的に３ヶ月で、品物を取り戻すためには期限までに完済しなければなりません。ただし、質屋によっては期限までに完済できず質流れになったとしても、質料を支払えば期限を延長できることがあります。

質流れとなり品物の所有権が質屋に移ったとしても、利用者に対して後日請求されることはありません。質契約は取り立てや返済の義務がないため、安心して利用できます。

質屋でお金を借りるメリット

急いでお金を借りたい方にとって、質屋は便利なサービスのひとつです。質屋でお金を借りるメリットについて、具体的に見ていきましょう。

最短即日でお金を借りられる

質入れする品物に価値があれば、最短でその日のうちにお金を借りられます。品物を担保とするため、品物の査定が済めば短時間で融資を受けられるのです。

早ければ1時間もせずに融資を受けられるため、急いでお金を借りたいときに助かるサービスといえるでしょう。なお、質入れする品物さえあれば、店が定める年齢以上の方（18歳または20歳、高校生を除く場合が多い）は誰でも利用できます。

本人の審査が不要

質屋は品物を担保に融資する仕組みとなっているため、消費者金融や金融機関のような審査を受ける必要がありません。カードローンやキャッシングローンでは本人の返済能力や信用情報がチェックされますが、質屋ではそれらの審査が不要です。

質屋からすると、利用者が返済できなければ質入れされた品物を売却し、お金を回収すればよいためです。そのため、無職や専業主婦、債務整理歴がある方など、一般的に審査に通過しづらい方でも利用できる可能性があります。

完済すれば質入れした品物が返ってくる

質契約では、品物を質屋に預けて融資を受けたあと、返済期限までに完済できれば質入れした品物を取り戻すことが可能です。

思い出の品物や趣味に関する品物など、失いたくないものでも、きちんと完済できれば最終的に手元へ戻ってくる安心感があります。

期限内に返済できなかった場合、所有権が質屋に移ってしまいます。しかし、質屋によっては追加の利息（質料）を支払うことで、返済期限の延長が可能です。

不要であれば買取を依頼できることもある

質屋によっては、融資ではなく品物の買取にも対応しています。融資と同様に、買取の場合でも査定金額に納得すればすぐにお金を受け取れるため、その日のうちにお金を用意したいときに活用を検討するとよいでしょう。

場合によっては、買取のほうが高く査定されることもあります。買取を希望する場合は、質屋に買取に応じているかどうかを確認しましょう。

買取の場合は返済義務が発生しないものの、売却することになるため、品物は手元に戻りません。買取を依頼するときは、品物を手放してもよいのかを、慎重に判断する必要があります。

催促や取り立てを受けない

質屋では、借入れの際に預けた品物が担保となるため、返済できなくても催促や取り立てを受けません。質屋からすると、もし貸したお金を回収できなくても、品物を売却して現金化すればよいためです。

もし利用者が「返済が難しい」と判断したら、所有権を失うことを受け入れたうえで、品物を質流れにすることも可能です。また、質屋が品物を売却した金額が、質契約時に受け取った金額を下回ったとしても、質屋から差額の支払いを求められることはありません。

なお、質屋での借入れは信用情報機関に記録されないため、他の金融機関からの借入状況に影響を与えません。

質屋でお金を借りるデメリット

質屋では、本人の審査なしでその日のうちにお金を借りられるメリットがあるいっぽうで、デメリットや注意点もあります。

デメリットや注意点を理解し、自分に合っている借入方法かどうかを確認しましょう。

金利が高い

質屋における利息の上限は、質屋営業法により年利109.5%（月利9%）と定められています。いっぽうで、消費者金融や信販会社（クレジットカード会社）からお金を借りるときに適用される貸金業法では、年利の上限は20%です。

つまり、質屋でお金を借りるときの利率はカードローンやキャッシングローンよりも高く、利息負担が重くなります。同じ金額を借りる場合、質屋を利用すると、多くの利息を支払うことになる点には注意が必要です。

「返済負担をできるだけ抑えたい」と考えている方にとって、質屋は真っ先に検討すべき選択肢とはいえません。

希望額を借りられない可能性がある

質屋で借りられる金額は、預ける品物の評価額によって決まります。品物の市場価値や保存状態次第では、希望している融資額に届かない可能性があります。

一般的に、査定額の60%から80%程度が質屋で借りられる金額の上限です。例えば、質入れした品物の査定額が10万円の場合、借りられる金額は6万〜8万程度となります。

期限内に完済できないと質入れした品物を失う

期限内に完済できない場合、質入れした品物の所有物は質屋へ移り、取り戻せなくなります。返済義務がなくなるメリットがあるいっぽうで、大切なものを失ってしまう恐れがある点には注意が必要です。

やむを得ず、どうしても失いたくない品物（思い出の品物や日常生活に必要不可欠な品物など）を質入れする際は、期限までに完済できるか慎重に判断しましょう。

直接店舗に行く必要がある

基本的に、質屋でお金を借りる際には店舗に足を運び、本人確認書類や品物を持参する必要があります。Webで申し込めないため、一連の手続きに手間がかかる点に注意しましょう。

カードローンやキャッシングローンでは、Webやアプリで申し込めるサービスがあります。しかし、質屋では実際に品物を査定する必要があるため、営業時間内に足を運ばなければなりません。

質屋の定休日や営業時間次第では、思い立ったその日のうちにお金を用意できない可能性があります。利便性に関しては、カードローンやキャッシングローンよりも劣るといえるでしょう。

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（※4）診断の結果は、入力いただいた情報に基づく簡易なものとなります。実際の審査では、規定によりご希望にそえない場合もありますのでご了承ください。

まとめ

質屋に品物を質入れすれば、査定額に応じた金額をその日のうちに借りられます。質入れの対象となる品物は幅広いため、価値のある品物を有している方は、質屋の利用を検討するとよいでしょう。

ただし、質屋では希望額を借りられるとは限らず、貸金業法よりも高い金利が適用されます。また、実際に店舗へ足を運ぶ必要がある点に注意が必要です。

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（※2）アイフルをはじめて利用する方で、キャッシングローンを利用する方が利用可能です。

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