生活保護を受給するにあたって課題となるのが、持ち家を原則手放す必要がある点です。資産を保有している状態では生活保護の対象にならないためです。
しかし、住み慣れた我が家を手放すのに抵抗がある方もいるでしょう。その際に検討したいのがリースバックです。
リースバックを活用すれば、今の家に住み続けながら生活保護を受給できる可能性があります。しかし、状況によっては生活保護を受給できないため、条件をよく理解しておかなければいけません。
本記事では、リースバックと生活保護の仕組みについて解説します。さらに、注意点や生活保護が受給できなかった場合の対策も解説しているので、ぜひご覧ください。
目次
リースバックの仕組み 持ち家があると生活保護を受給できない リースバックを活用すると生活保護が受けられる可能性がある 生活保護の仕組み リースバック後に生活保護を利用したい場合の注意点 リースバック後の資金繰りでは生活保護以外の方法も検討しよう 生活保護の申請前にリースバックを検討しようリースバックの仕組み
リースバックとは、自宅などの不動産を一度売却し、その買い手と新たに賃貸借契約を結ぶことで、売却後も同じ家に住み続けられる仕組みです。たとえば、高齢者や収入が激減した方が、不動産資産を現金化して生活資金を確保しつつ、引っ越しせずに同じ住宅に住み続けられます。
通常、自宅を売却する場合は新居に移り住む必要がありますが、リースバックを活用すれば売却後も慣れ親しんだ住環境での生活が継続可能です。そのため、生活水準や環境を大きく変えたくない方、介護が必要な家族がいる方、子どもの学校区を変更したくない方などが検討するケースが多く見られます。
持ち家があると生活保護を受給できない
生活保護は、収入や資産が最低生活水準を下回る場合に、国が最低限度の生活を保障し、自立を助長する制度です。しかし、持ち家は資産と見なされるケースが多いため、原則として自宅を所有していると、生活保護の受給は認められにくくなります。
地域によっては持ち家の一部条件(老朽化、資産価値の低下、転売困難など)により、特例的に保有を認める場合もあります。しかし、一般的には、自宅を優先的に処分し、それでもなお生活に困窮する状況になってはじめて生活保護の受給要件を満たします。
生活保護の申請を検討する際は、お住まいの自治体の窓口で、保有資産に関する基準や例外措置を確認しましょう。
リースバックを活用すると生活保護が受けられる可能性がある
リースバックを利用すると、自宅を売却した扱いになるため、不動産資産を保有していない状態と見なされます。結果的に資産保有がネックになっていた方も、生活保護申請のハードルが下がる可能性があるのがメリットです。
つまり、リースバックは「自宅売却による資金確保」と「同じ家に住み続ける」という一見相反するニーズを同時に満たす選択肢であり、生活保護の受給要件をクリアする手段にもなり得ます。
売却後も同じ住居に住み続けられるため、引越し費用や環境変化によるストレスなどを抑えられる点が魅力です。
生活保護の受給には、申請前に他の資産や援助を活用してもなお生活に困窮している状況を示す必要があります。そのため、自宅売却が必須になるケースが多いなか、住環境を維持しつつ資産を現金化できるリースバックは、生活保護申請を見据えた対応として有効です。
生活保護の仕組み
生活保護は、世帯全体で生活が成り立たない状態にある場合、国や自治体が最低生活費を補填する制度です。原則として、利用可能な資産はすべて活用し、働ける人は就労に努め、親族からの援助が得られない状況が前提となります。
このように、生活保護は「最後のセーフティネット」として機能する制度であり、申請には厳格な要件があります。具体的な要件や、受給できる金額を確認しましょう。
生活保護の受給条件
厚生労働省が提示している、生活保護を受給する条件には以下のようなものがあります。
- 世帯の収入の合計が、国が定める最低生活費を下回ること
- 自宅や高額資産など、生活維持に使える資産を保有していないこと
- 援助可能な親族や扶養義務者から援助が受けられないこと
- 病気や障害、就職困難な年齢など、就労による生活維持が難しい事情があること
これらを満たしたうえで申請し、お住まいの地域を管轄する福祉事務所が調査、審査を行い、適正と判断されれば生活保護を受給できます。
※出典:
厚生労働省「生活保護制度」
生活保護で受給できる金額
生活保護で支給される金額は、世帯構成や居住地域の生活費水準に応じて定められた最低生活費から、年金や手当、アルバイト収入などを差し引いた額です。最低生活費には、以下のようなものが含まれます。
- 食費や衣類代などの生活扶助
- 家賃相当分を補填する住宅扶助
- 義務教育を受けるのに必要な教育扶助
- 介護サービスの利用にかかる介護扶助
- 医療費を補償する医療扶助
- 冠婚葬祭費用
- 出産費用
- 就労に必要な技能習得にかかる生業扶助
地域ごとの物価や家族構成によって最低生活費は変動し、都市部では家賃水準が高いため住宅扶助が高めに設定されるケースもあるので、詳しい金額はお住まいの地域の福祉事務所にご確認ください。
実際の受給額は福祉事務所での相談・審査によって最終決定されます。
リースバック後に生活保護を利用したい場合の注意点
リースバックを活用して不動産資産を処分すれば、生活保護申請への道は開けます。しかし、以下のような注意点も把握する必要があります。
- 手元に資産が残る場合は生活保護を受けられない
- 賃料の上限がある
手元に資金が残る場合は生活保護を受けられない
リースバックで自宅を売却すると、ローンの返済に充当しても売却益が手元に残るケースがあります。
生活保護は、あくまで資金や収入がない状態で利用できる制度です。つまり、売却益が十分な生活費に相当するのであれば、まずはその手持ち資金を消費してからでないと生活保護の申請は難しくなります。
リースバックでの売却価格は、市場価格よりも低くなりがちですが、それでもある程度のまとまった金額が手元に残る可能性はあります。その資金を生活費に充当し、資金が枯渇してはじめて生活保護の受給対象となるため、即座に制度が使えない可能性がある点に注意が必要です。
賃料の上限がある
生活保護で住宅扶助を受給する際には、地域ごとに家賃の上限額が定められています。リースバック後の家賃がこの上限を超えてしまう場合、福祉事務所から引越しの指導を受ける可能性もあります。
そのため、リースバックを利用する際には、契約後の賃料が生活保護の住宅扶助上限額に収まるかどうかを確認しましょう。場合によっては別の物件への住み替えや、他の制度の活用を検討する必要があります。
リースバック後の資金繰りでは生活保護以外の方法も検討しよう
リースバックの状況次第では、生活保護を受給できない可能性があります。その場合の対処法は以下のとおりです。
- リースバックの売却益を利用する
- 障害年金や生活困窮者自立支援制度を活用する
生活を守るために利用できる制度は、生活保護だけではありません。受給が難しそうな方は、ぜひこちらもご確認ください。
リースバックの売却代金を利用する
リースバックで得た売却代金は、ローン返済後に余剰が出れば、生活資金として活用できます。売却代金が残っているうちは生活保護を利用できないため、まずはその資金を生活に充て、資金がなくなってから申請するとよいでしょう。
ただし、リースバックは通常の不動産売却に比べて売却価格が低くなりやすい傾向がある点には留意が必要です。
障害年金や生活困窮者自立支援制度を活用する
生活に困っている方に向けた制度は、生活保護だけではありません。たとえば、以下のような仕組みを活用できます。
| 障害年金 | 病気や怪我によって生活や仕事が制限された方が対象 |
|---|---|
| 生活困窮者自立支援制度 | 生活全般に困り事がある方が対象 |
障害年金は、病気や怪我の診療を受けた方が受取れる制度です。年金制度に加入しており、保険料が納付もしくは免除されていることが受給の条件になります。
また、仕事や生活に行き詰まった場合、生活困窮者自立支援制度によって就労支援や住居確保給付金など、費用面や仕事を得るためのサポートを受けられるケースもあります。
生活保護は最後の手段であり、他の公的支援や社会保障制度を組み合わせて利用できれば、より安定的な生活基盤を築けるため、ぜひ活用を検討してみましょう。
出典:
出典:
生活保護の申請前にリースバックを検討しよう
自宅を保有している状態では、生活保護の申請は難しいのが実情です。
しかし、リースバックを活用すれば、不動産資産を現金化して生活保護受給の要件を満たし、かつ住み慣れた家に引き続き住める可能性があります。また、売却代金をローンの残額返済に充てられる点もメリットです。
ただし、リースバックを利用したら必ず生活保護を受けられるわけではありません。生活保護の受給には、リースバックの賃料や売却益などを含めた総合的な判断をされるため、注意点を理解した上で利用を検討しましょう。
リースバックを活用すべきか悩んだ方は、AG住まいるリースバックにご相談ください。お電話でのお問合せも可能ですので、売却額が気になる方や仕組みを詳しく知りたい方は、ぜひ詳細をご確認ください。
