

愛されるCMでアイフルの存在感を高めたい。制作の裏側と若き宣伝課員の流儀

「愛がいちばん。アイフル」。そんなフレーズとオリジナリティーあふれる世界観で、人々の心にインパクトを残すアイフルCMの「凛とした女将」シリーズ。担当しているのが広告代理店から転職し、宣伝部宣伝課に在籍する岡田 駿平だ。CMの狙いや制作の裏側、そして「結果」を重視する自らの価値観について語る。
広告代理店や社内各所との調整を重ねる。心がけるのはスピーディーな決断

お客様とのコミュニケーションを通じて企業価値を高めようと、テレビCMやWeb広告などを展開しているアイフル。その業務を担う宣伝部は15人で構成され、宣伝課とグループ宣伝課の2つに分かれている。
「宣伝課はアイフルにまつわる宣伝を、グループ宣伝課はアイフルとライフカード以外のグループ会社の宣伝を担当しています。私の所属している宣伝課の業務としては、広告代理店や社内との調整をはじめ、日々の宣伝活動の実績や予算の管理、さらには必要に応じて企画も行います」
アイフルと言えば、俳優の大地 真央さん、今野 浩喜さんが出演するCMで知られている。この「凛とした女将」シリーズは25回を数え、2024年12月からは最新CM 「鮨屋の大将女将」篇 がオンエア。当プロジェクトに携わった岡田が業務内容を語る。
「今回のCMは、大地さん演じる鮨屋の大将が行儀の悪い客に対して怒るというストーリーです。このプロジェクトを進めるにあたり、私は全体の進行管理やディレクションを担う代理店とやりとりし、必要に応じて社内で調整するなど、決められた期間内に滞りなく進めるように努めてきました。
具体的な流れとしては、当社にCMの企画案が数案持ち込まれると、社内で検討した上で優先順位をつけて返答しました。その際、社内で話し合うのは10〜15分ほど。
アイフルではCMなどのクリエイティブの決定権限が宣伝部までおろされており、役員会承認を通さず、スピーディーに決断できることが他社にはない強みの一つです。決定した企画に対しては、法律やコンプライアンスの確認、制作費や編集費の予算管理などを進めていくという形です」
長期シリーズとして展開するCM。話題を集め、各種ランキングで上位を占める

長期シリーズとして定着している「凛とした女将」のCMの始まりは、2018年にさかのぼる。毎回、意外性のあるストーリーで視聴者を引き込んでおり、そのコンセプトについて岡田が説明する。
「サービス内容の直接的な訴求よりも、企業の認知度やイメージの向上に重きを置いています。愛されるシリーズとして長期的に展開することで、視聴者の方々のアイフルに対する信頼感につながっていけばと考えています」
「愛がいちばん。アイフル」というフレーズで「お客様への愛」を表現しているとも言える当シリーズ。 企業別CM好感度獲得効率1位 など各種ランキングで上位を占めており、反響は大きい。
「競合他社との比較において設定した目標、たとえば『カードローン』と聞いて人々が最初に思い浮かべる会社かどうかという『第一想起率』などの指標に関しては、さらなる向上をめざしているところです」
そして今回、第25弾となるCMはこのようなスケジュールで制作された。
「年間のCMの本数はもともと決まっており、その計画にもとづいておよそ4カ月間隔で制作スケジュールが組まれていきます。第25弾について具体的な話が当社に届いたのは、2024年の9月上旬。そこから代理店と調整を重ね、10月下旬に撮影が行われました。
私は広告代理店勤務を経て2023年4月にアイフルに入社し、当初から宣伝課でCM案件に関わっていますが、撮影現場に立ち会ったのは今回が初めて。新たな発見があり、刺激を受けました」
CMは、各分野の最前線で活躍するプロの技の結晶。撮影現場で仕事の重みを実感
初めてCMの撮影現場に立ち会った岡田にとって、新たな発見とは何だったのか。
「撮影現場には監督や脚本家、スタイリスト、衣装、照明、音声、編集など各分野のプロが集結し、総勢でおよそ100人。私の想像を超える人数でした。
現場で初めて知ることも多くて、たとえば出演者のかつらを作ったのは、ある映画の重要なシーンで使用された物も手がけた方だと聞きました。CMというのは、各分野の最前線で活躍している方々の技の結晶なのだと思い知らされ、この仕事に関わる重みをあらためて感じました」
CM案件に携わる上で、いつも心がけていることがあると話す岡田。
「クリエイターと代理店がコミュニケーションをとりながらよりよいものをつくり上げていくプロセスに対し、クライアントである私たちは信頼を寄せ、なるべく口を挟まないようにしています。私たちとしては一連の作業がスムーズに進むように、各場面において素早く決断し、返事を出すように努めています」
アイフルですでに4本のCMに関わっている自身にとって、もっとも喜びを感じる瞬間は「結果が出たとき」だと言う。テレビCMのアテンション(注視)ランキングでは、「凛とした女将」シリーズの第24弾「バスガイド女将」篇が年間1位、最新の第25弾「鮨屋の大将女将」篇では月間1位を獲得している。
「やはり、一番大事にしているのは結果です。ランキングやアンケートの結果がよかったり、受賞したりすると安心しますし、決められた予算内でコストパフォーマンスのよい仕事ができたと実感します。私自身、コスパは常に意識していて、給与を受け取っている以上、それに見合う仕事をしなければならないと肝に銘じています」
日本トップクラスの企業と向き合い、主体的に業務を進められることがやりがい

アイフルで充実の2年目を過ごす岡田は、今後挑戦したいことについてこのようにイメージしている。
「まず今回のCMに関して言えば、結果から収穫と課題をしっかりと分析していきたいです。とくに、改善すべき点についてはできる限り細かく吸い上げ、次へとつなげていかなければなりません。
そして私は宣伝課で唯一、当社の認知度向上を目的とした『認知チーム』と、見込み客に新規顧客になっていただくことをめざす『獲得チーム』の両方に携わっています。その立場から広い視野を持って、予算に対する効率を年々高めていければと思い描いています」
アイフルで働く魅力として、「与えられている仕事の裁量の大きさ」などを挙げる岡田。
「自分に任されているプロジェクトの規模は年間数十億円とかなり大きく、中途半端なことはできません。責任の重さを日々感じながら、ストイックに業務を進めています。
電通社やサイバーエージェント社など日本トップクラスの企業、人材と一緒に仕事ができるので、勉強になる機会が多いことも魅力です。優秀な方々に対して自分の意見を出していき、単なる作業者ではなく主体的に仕事ができることに大きなやりがいを見いだしています」
一方でワークライフバランスも整えやすく、「働くにはこれ以上ない環境」と実感を込めて話す。
「残業は月10時間ほどにとどまっています。なので、仕事以外の時間を自己研鑽や副業に使うことができ、私は前職の経験を生かして副業で広告関連の仕事もしています。
自分次第でさまざまなことにチャレンジができて、次のステップにもつなげていけるのがアイフルです。この会社でなら、ただ年月を消費するだけの生活にはならず、日々成長していけると確信しています」