次世代のコンタクトセンターは”静かな”センター?

PCに向かい、DX推進について話し合う二人

駅前やロードサイドにあった自動契約機及び有人店舗の数は年々減少し、2006年3月時点で2,722店舗あったものが2024年3月時点で801店舗まで数を減らしております。その理由は、対面若しくは自動契約機でのカードローン契約が主流であったのが、今では9割以上のお客様がスマホでカードローンの契約を締結するからです。その対応窓口であるコンタクトセンターの形も大きく変わりつつあります。世間がイメージするような電話が鳴りやまないセンターではなく、”静かな”センターとなりつつあるアイフルのコンタクトセンター。その背景には、お客様の利便性向上を目的としたDX推進の取り組みがあります。

若返るコンタクトセンター

これまで、お客様のお困りごとは、電話での対応をメインに解決してきました。しかし、現代においてはお客様のほとんどがスマホを所有しており、お客様自身で情報を仕入れて問題を解決するニーズが高まっています。アイフルでは、チャット機能の強化やHP・アプリのUI/UX改善、FAQの拡充などを行い、『お困りごとが生じない』または、『お困りごとを解決しやすい』体制を整備することで、お客様の利便性と効率化を両立する取り組みを進めています。

利便性を高める動きが入電数の減少に繋がり、結果として電話のコール音が響く従来のセンターのイメージから脱却したのです。

業務体系化により、多くの社員が活躍できる環境に繋がったほか、オペレーターの働きやすさの改善という影響も生まれています。

進むDX化。顧客分析と自動化

旧来のお客様の申込みの流れは、店頭若しくは自動契約機で手書きの申込書を記入。審査部門へファックスで手書きの申込書を送り、審査が下りればカードの発行を行っていました。今ではアプリで申込から利用まで全て完結することが出来るため、来店・手書きの申込書・カード発行の作業が不要であり、お客様からの入電率もDX化が進んだことで減少傾向にあります。

「お客様の支払いが遅れてしまった場合も、旧来は電話での連絡、現地に訪問するなどマンパワーが大量に必要でしたが、DX化に伴いセンター業務の負担を軽減するだけでなくお客様の負担軽減にもつながっております。

IT化推進による効果の棒グラフ

様々なツールを活用しDX化を実現

―では、センター業務はどのようにDX化しているのでしょうか

お客様側からアクションを受けるインバウンドと、アイフル側からお客様にアクションを行うアウトバウンドそれぞれ、様々なツールを活用することでDX化を実現してきました。

DX化は、お客様との電話内容や、電話をいただいた理由の集計・分析をすることからはじまります。なぜ、電話をいただいたのか、アイフルのサービスのどこの箇所で躓いたのか、その点を理解し、お客様に最適な解決方法を提供するためです。

例えば、返済方法や金額の確認など、お客様のご返済に関する相談は、おおよそが自動音声での対応が可能となっていますが、これは取引内容の分析から、連絡が必要なお客様を抽出し、自動案内のフローや音声の改修を進めた結果です。お客様のご負担を減らすため、自動音声での案内でお困りごとが解決できるよう、センター内で改修作業を行っています。

また、お客様が当社のアプリやサイト上でどのような行動をしたかを測るツールも導入しており、サービスへのニーズ分析に役立てています。

これらの分析や、分析結果を踏まえたアプリ・サイト、自動架電システムの改修も、センター内の分析チームが指揮をとって行っています。

アプリやサイトの改修も社内のシステムエンジニアと協働で対応しているため、他社にはない、スピード感を持った対応が実現できています。2020年時点で2.6だった公式アプリの評価が、今は4.6まで向上するなど、それら施策の結果は数値としても表れました。

インバウンド(受電)、アウトバウンド(架電)

利便を追求し、さらなる次世代の姿に

アイフルはほかに、お客様の情報を一元管理するツールや、通話時の感情を分析するツール、お客様の状況を分析するツールの導入で、求められている情報を求めているタイミングで、お客様にストレスを抱えさせない手段で提供する体制を整えている道中にあります。チャットやメール、アプリなど多様な接点を用意しながらも、スマホ完結・案内自動化などにも取り組み、より利便の高いサービス実現に向けてこれからも改革し続けていきます。

壁に貼られた多くの提案を確認している二人
※記載内容は2024年6月時点のものです

ピックアップ記事一覧