10年後のために粘り強く種まきを。アイフルグループの海外展開と現地駐在の現状

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日本国内の少子高齢化を背景に、約10年前から経済成長の著しい東南アジアに進出し、業績拡大を目指しているアイフルグループ。その牽引役である海外事業部の部長 中内 信が、タイ、インドネシア、フィリピンと歩んできた挑戦の道のりや展望、そして現地で若手社員が活躍している現状について話す。

海外駐在の実態。複数部門の業務を担い、自らの行動が会社業績にダイレクトに反映しやすい環境

東南アジアを軸に、精力的に海外進出を続けているアイフルグループ。タイで現地法人と合弁会社を設立して無担保ローン事業を展開し、インドネシアでは中古車オートローン事業会社の株式を取得し経営に参画してきた。両社を支える海外事業部のミッションや役割について、中内が語る。

「将来的にアイフルグループの利益の礎となるように両社で安定した利益を上げることと、新たな国に進出してグループの業績拡大や現地社会の発展に貢献することがミッションです。グループの専門的な知見、ノウハウを現地の拠点につないで効果を生み出していければと考えています。また、2024年8月にはフィリピンに新会社を設立し、自動車・二輪車担保ローンなどの事業を始めるべく準備をしています。

海外事業部の人員は9人。20代が多く、将来中心となって会社を動かしていくであろう人材に若い頃から積極的にチャンスを提供しています」

海外拠点で勤務するケースもあり、経験者である中内が現地駐在の勤務実態や苦労、やりがいをこのように話す。

「かつてタイの会社に出向し、7年間駐在していました。日本人社員の数が限られているので、1人が複数部門の業務を担います。私は営業企画の部門にいましたが、出店や審査、債権回収、広告、システム周り、さらには現地経営会議や取締役会の議案作成・会議出席・日本への事前連携・説明など、業務は多岐にわたりました。

幅広い知識が求められ、規模もそれほど大きくないことから、自分の行動一つ一つが会社の業績にダイレクトに数値に反映されることも多く、大変な仕事ですが、その分やりがいは非常に大きいです。一つの物事を最初から最後まで見ることで会社への理解が深まるのもこの仕事の魅力だと感じています」

3カ国目のフィリピンに進出。将来の本格的な成長に向け、基盤を固める時期

タイで無担保ローン事業を始めてまもなく10年となる。中内は現地の合弁会社の現状と展望を話す。

「コロナ禍の最中になんとか黒字化したとはいえ、想定より、事業を軌道に乗せるのに時間がかかりました。コロナ禍明けは東南アジアの市場が悪化しており、外部環境に動じない経営体制を構築していくことが目下の課題です。債権回収のマネジメントを強化するなど、お客様に対応する一連のプロセスを継続的に改善し、安定的な事業運営を目指していきます」

続いて進出したインドネシアにおいては、また別の課題に直面していると語る中内。

「コロナ禍前にインドネシアの金融庁が厳しい規制を導入した影響で、資金調達環境が悪化したところ、徹底したコスト構造改革を経て利益を出せる体制に転換できました。ただし、足元ではインドネシアで天候不良が発生し、影響を受けやすい農業・鉱業に従事する個人事業主のお客様の支払延滞が増えるという課題が生じており、事態の改善を図っているところです。

この国の最大の魅力は世界第4位となる約2億8,000万人の人口です。市場での事業基盤拡大を目指し、現状のプロダクトの継続だけでなく新たな展開を見据えて挑戦を続けていきます」

3カ国目となるフィリピンで新会社を設立したのは2024年8月。初めてアイフル単独で進出したため、当面は将来の本格的な成長に向けて基盤を固める方針だと説明する。

「フィリピンは将来有望な市場ですが、われわれはこの国についてまだ十分な知見・経験を有していません。まずは進出・事業展開する中で、現地の事情を把握を進め、アイフルのノウハウと現地にフィットしたプロダクト設計・展開を推進することが大切です。業務提携先の開拓に関しても、日本国内のコネクションや現地社員のネットワークを生かしながら進めていきます」

経営層からの求めに応じて工夫を重ねる。鍛えられ、大きく飛躍できる環境

若手社員に積極的にチャレンジの場を用意する海外事業部では「大きな成長が可能」と強調する中内。

「海外駐在社員には20代や30代が多いと言うと、社外の方からは驚かれますね。駐在社員は経営層の考えに頻繁に触れ、経営層からのさまざまな求めに応じて工夫を重ねるうちに鍛えられていきます。また、新しい国で事業を始める場合、選択肢が無限にある中で会社や現地社会に貢献する方法を考えるのは難しいですが、その取り組みは自身の成長につながるはずです。

海外の人たちとのコミュニケーションを通じて学ぶこともたくさんあります。仕事とオフのメリハリをきちんとつけている点や仕事への前向きな姿勢、そして明るさなど、日本人として考えさせられる場面が多いです。働きながら大学院に通い学位を取得するなど非常に勉強熱心だったりもします。」

実際に若手社員が活躍している例として、フィリピンの新会社でのエピソードを挙げる。

「現地に駐在する日本人社員3人のうち、トップは30歳の課長です。アイフル単独での進出という前例のない試みに果敢に挑み、日々現地社員と英語でコミュニケーションをとりながらチームをまとめています。他の社員も複数の部署と連携しながら、アイフルグループの知見やノウハウをどのように現地に落とし込むかを考えるなど精力的に動いています」

会社が若手を思い切って起用し、彼らはそれを意気に感じて業務に邁進する。そんな好循環が生まれている背景には、社員のスキルアップに向けた支援の手厚さもあると言う。

「全社的な制度として英語の研修を受講できるほか、英語や会計、財務などを学ぶ通信教育もあります。海外事業部で言えば、英語での資料作成や海外関係者との面談、情報交換など、実務を通じて語学を習得できるという側面も大きいですね」

     

目指すは新たな国への進出。チャレンジ精神を持ち、一緒に駆け抜けてほしい

海外事業部が求めている人材について、中内は「好奇心が旺盛で勉強熱心な人」と言い切る。

「いろいろなことに興味を持ち、その分野に関して勉強して突き詰められるような人がいいですね。その上で、学生のうちにある程度の英語力を身につけておいてほしいですし、ビジネスに関わるのなら会計知識を持っておくことも重要だと感じています。

そして個人的に私自身が遅ればせながら勉強中なのですが、さまざまな国の歴史や地理、文化などを学ぶこともおすすめです。興味本位が強いですが『この国はなぜ、今このような状況になっているのか』といった背景などを知ることが、今の時代のビジネスを考えるヒントになれば。」

これから入社する人たちと共に成し遂げていきたいこととして、中内は「新たな国への進出」を掲げながら言葉に力を込める。

「アイフルグループが海外への第一歩としてタイで事業を始めてから、10年がたとうとしています。人口増加とGDP成長が続く東南アジアにおいて、グループがこれまで培ってきたノウハウやテクノロジー、オペレーションを活用し、さらに進化させようという目的を持って展開してきました。

今後は、既存の進出国で事業の安定化を図りながら新たな国にも目を向け、人口が増加中で消費力も旺盛な国に対しては臆することなく種をまき続けていきたいと考えています。

一連の挑戦は、すぐに結果が出るものではないかもしれません。しかし、10年先を見据えて今できることに精いっぱい取り組み、グループの業績拡大・海外収益比率向上を目指していく──。そんな想いとチャレンジ精神を持って一緒に駆け抜けてくれる仲間が増えたら、こんなにうれしいことはありません」

     
※記載内容は2024年12月時点のものです

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