

海外勤務で活躍。相手本位の考え方を貫く若手の信念

アイフルの海外事業部に所属する奥澤 優太郎。入社後はお客様に対応する部署で実績を残し、現在はフィリピンで新会社の立ち上げメンバーとして奮闘している。新卒入社からわずか2年半での大抜擢だ。「相手がされたらうれしいことを想像し、それを実践する」と相手本位の考え方を貫いてきた奥澤が、これまでの道のりと思い描くキャリアパスについて語る。
フィリピンに駐在し、新会社の立ち上げメンバーとして準備に奔走

経済成長の著しいASEAN(東南アジア諸国連合)を軸に、2014年から海外進出を図るアイフルグループ。タイとインドネシアで展開する金融事業を支え、新たな挑戦も始めている海外事業部について奥澤が説明する。
「当社は、タイで現地法人と合弁会社を設立して消費者金融業を展開し、インドネシアでは中古車オートローン事業の会社の株式を取得して経営に参画しています。海外事業部では、この両社に関して経営にまつわる数値の管理や支援を続けてきました。
最近では、2024年8月にフィリピンに設立した新会社の事業開始に向けた準備や、新たに進出する候補国の市場調査やマーケット分析にも取り組んでいます。ASEANの市場でアセットを積み、アイフルグループの利益を拡大すると共に、進出した国で市場の成長に貢献するのが私たちのミッションです」
海外事業部は約10人で構成され、うち奥澤を含む3人はフィリピンに駐在。立ち上がったばかりの新会社の事業スタートに向け、準備に奔走している。
「新会社では個人向けのファイナンス事業として、車やバイクを担保にしてローンを組む商品などを展開する予定です。私は、事業開始に向け現地採用した営業や債権回収のマネージャーと一緒に、業務フローや規程を作っています。
商品を販売するための営業パートナーを探すのも大切な仕事です。市場調査を実施し、フィリピンの商習慣を理解。ターゲット層が多く訪問しそうな、現地の車・バイクの修理工場やパーツショップなど数十カ所を回り、営業パートナーになっていただけるよう依頼してきました。」
タイやインドネシアでの事業とは異なり、フィリピンには当社単独で進出している。会社としての新たな一歩の最前線に立ち、胸を高鳴らせる奥澤。
「立ち上げメンバーとして前例のないことに挑戦できていて、これ以上のやりがいはないと感じています。一つひとつの業務が新鮮で、自ら主体的に考えて進めなければならない状況がとても刺激的。ワクワクする気持ちが、日々働く上での原動力になっています」
結果にこだわった働きぶりが認められ、入社半年でリーダーに抜擢

学生時代は体育大学で過ごした奥澤。当初は保健体育の教員をめざしていたが、「若いころから活躍できる環境で働きたい」と企業で働く道を模索し始めた。
「世の中から決してなくならないお金を扱う金融業界に魅力を感じていたところ、アイフルに出会いました。リーダー制度などがあって若手でも頑張りがきちんと評価され、いろいろな挑戦ができそうな点が、自分にフィットすると感じたんです。
実際に社内見学に行くと社員の皆さんが温かく、おもしろくて、社員の人柄や、社風にも惹かれました」
2021年の入社後は2年間、ジョブローテーションでお客様に対応する3部署を経験。最初にコンタクトセンター2部1課に配属され、入社からわずか半年でリーダーに抜擢された。
「主に電話対応を担い、すでに借り入れをされているお客様に増額のご提案をしたり、お客様からの電話を受けたりする仕事でした。
リーダーを任されたのは、結果にこだわった取り組みが認められたからだと思います。経験や知識では上司や先輩にかなわないけれど、成績は頑張り次第で上回ることができるはず。そう考えて、電話対応を他の人の1.5倍行うよう心がけました」
入社1年目のリーダー。年上の社員に対しても指導する必要があり、それにもっとも心を砕いたと振り返る。
「5、6人の一般社員を束ねてチームをつくります。チームとして達成すべき目標額がある中、モチベーションが低くて成績が振るわない社員がいたら、まずは自分が将来どうなりたいのかを尋ねるようにしました。そして、それをかなえるために今何ができるかを一緒に考え、徐々に気持ちを高めてもらうようにもっていきます。
入社間もない私が年上の人たちを指導するためには、日頃のコミュニケーションが欠かせません。日々、社員の動きや表情に目を配って、気づいたことがあれば話しかけたり、たわいもない雑談をしたりと、積極的に対話を重ねて関係性を築くように努めました」
徹底したのは「お客様目線」。アイデアと実行力を備え、業務改善も積極的に

奥澤の次なる配属先はカウンセリングセンター1課。初期延滞のお客様の相談に乗るなどの業務に携わった。
「返済できないお客様には何か理由があるはずなので、きちんとヒアリングをした上で返済計画を一緒に考えさせていただきます。
忘れてはならないのはお客様にとって最善の策をご提案することです。中には、焦りから無理な返済計画を口にされるお客様がいらっしゃいますが、私はなるべく負担のかからない計画をご提案するなどお客様目線を徹底してきました」
3部署目のコンタクトセンター1部2課では、Webを通じて融資のお申し込みをされたお客様の審査をし、結果を案内する業務を担当。再びリーダーを任された。
「お申し込みにどれだけ対応できたかが評価の軸となる部署で、目の前の業務に集中して取り組み続けた結果、配属1カ月目に対応件数でベスト5に入りました。それ以上に、この部署でもお客様本位の考え方を貫いたことがリーダーに選ばれた理由なのかもしれません。
配属当初、お申し込みの電話が殺到して鳴りっぱなしの時がありました。私は研修中でまだ電話対応の方法を習っていませんでしたが『お客様を放置することはできない』と電話を取り、ご用件をうかがった上で別の社員につなぎました」
同時に業務改善も積極的に進めた奥澤。印象深いのは、審査を自動化するシステムを導入したことだという。
「『このようなお客様の審査の場合は、この処理をシステムにさせたら業務を効率化できるのでは』と例を挙げながら社内で提案し、賛同を得た後は自分でシナリオを作って稼働にこぎつけました。結果的にお客様の待ち時間短縮につながり、手応えを感じました」
アイデアと実行力を兼ね備える奥澤が、仕事をする上で掲げるモットーは「Love&Imagination」だ。
「仕事は1人でできるものではなく、お客様、そして上司や先輩、同期、後輩に支えられて初めて成し遂げられます。周囲の皆さんをリスペクトし、相手がされたらうれしいことを想像した上でそれを実践していこうといつも意識しています」
将来はグループ会社で新たな挑戦も。さらなる飛躍を誓い、描くキャリアパス

現在駐在するフィリピンでの暮らしについて話す時、奥澤の表情はほころぶ。
「妻と、日本から連れてきた犬と共に暮らしています。実はこの赴任が私にとって初めての海外経験となりましたが、不安はありませんでした。
大きな安心材料となったのが会社の福利厚生制度です。海外赴任手当があるほか、住宅については決められた家賃の範囲内で自由に選ぶことができ、会社が家賃を100%負担してくれます。さらに半年に1回、日本に帰る渡航費を家族分含めて補填してくれます」
平日は午前8時から午後5時まで働く一方、休日には現地で観光などを満喫していると話す奥澤。
「土曜や日曜、祝日には、現地の人たちでにぎわう市場に出向いて新鮮な魚や野菜を買ったり、観光地の教会などを巡ったりして楽しんでいます」
そして今携わっている仕事に目を向け、強い使命感を胸にこう語る。
「新会社の立ち上げメンバーとしてフィリピンに来ています。20年後、30年後、さらにその先も存続する企業にするため、ルール作りなどで土台をしっかり固めなければなりません」
将来的には、新たな分野にもチャレンジしてみたいとイメージを膨らませている。
「アイフルグループは今、M&Aを積極的に進めていて、さまざまな業態の会社が加わってきています。いつかはそういったグループ会社に出向し、未知の仕事に取り組んで自分の可能性を広げていきたいですね。
マネジメントにも関心があり、ゆくゆくは上位の役職者として多くの人たちを引っ張っていく存在になりたいと思っています。尊敬している今の上司や、ジョブローテーションの時にお世話になった上司のように社内外問わず誰からも信頼され、慕われる人間になるために、これからも自分を磨いていきます」
入社以来、挑戦の連続で充実したキャリアを築いてきた奥澤。
その熱意と行動力は今後も、アイフルグループを支える大きな力となりそうだ。